【害獣駆除】ハクビシンの生態について

2022年12月5日

ハクビシンは可愛らしい見た目をしていますが住宅に侵入すると家屋汚損被害の原因になってしまう害獣の一種です。そんなハクビシンの生態について紹介していきます。

ハクビシンとは

ハクビシンはネコ目ジャコウネコ科に分類されています。外来動物と考えられていますが、日本に移入した時期がはっきりしないことから外来生物法の対象外となっています。そのため、鳥獣保護法の対象鳥獣であるため資格や許可なく捕獲することは禁止されています。一方で、果樹等への農業被害や住宅へ侵入し被害が発生するなどしています。

ハクビシンの生息エリア

昭和20年代初頭に四国地方、静岡県、山梨県、福島県などに分布していましたが、徐々に拡大しました。現在では南東北から中部、四国に分布が集中しています。全国の捕獲状況も踏まえると、大阪府、鳥取県、大分県、沖縄県を除く43都道府県に分布しており、ほぼ全国に生息しています。

ハクビシンの形態・生態

⑴大きさ

体の大きさは大人で全長は約90〜110cm。体重は約3〜4kgです。

⑵体の特徴

体の大部分が灰褐色で、短い四肢は黒色をしています。額から鼻先まで白い模様があります。目の下や耳の間に白い斑紋があり、尾の先が白っぽい個体や、鼻が黒っぽい個体も見られます。
肛門の近くに独特の匂いを発する臭腺が発達しています。

引用:農林水産省|野生鳥獣被害

⑶行動

夜行性で木登りが得意です。住宅の屋根など簡単に登ってしまいます。里山的な環境を好んでおり、人家の屋根裏や倉庫等に住み着くこともあります。

ハクビシンはネコの仲間なので、頭が入る隙間さえあれば自由に入り込むことができます。

寝ぐらは複数あります。中でも市街地周辺に生息するハクビシンは側溝を移動ルートとして利用し、寝ぐらを転々と移動します。

⑷繁殖

ハクビシンは1年に1回子供を産み、一度に平均2〜3頭を産みます。1年中子供を産みますが、夏から秋にかけて多く産む傾向があります。

ハクビシンによる被害状況

主に農作物の被害と生活環境被害があります。生活環境被害では住宅の天井裏や床下などに侵入して住み着いてしまいます。そのまま放置してしまうと糞尿による汚損被害を発生させます。尿は天井にシミ汚れを作るだけではなく、異臭を発して住民の健康に悪影響を与える場合があります。実際に、天井裏での糞尿や繁殖するといった事例が起きています。

ハクビシンによる生活環境被害を予防する方法

まずは住居に侵入させない、近寄らせないことが重要です。ですが、電気柵といった設備を一般家庭で設置するのは困難です。そこで一般家庭でも実践できる方法を紹介します。

忌避剤を使用する

忌避剤とは動物が匂いや味を嫌って作物や住宅周辺に近寄らないようにするために用いる薬剤です。ハクビシンは肛門線に悪臭を放つ分泌物があり、仲間とのコミュニケーションに利用しており、臭いに敏感な動物です。この特徴を利用して住居などに近づけないようにします。

使用する忌避剤は容易に設置でき、安価なものがおすすめです。忌避剤をペットボトルなどに入れて家の周りに吊るすと効果的でしょう。ただし、効果が長続きしないことが欠点です。

ハクビシンが棲みついてしまった場合の対処法

ハクビシンが自宅に住み着いてしまった場合、自分で捕獲することはやめましょう。ハクビシンは鳥獣保護法の対象であり、許可なく捕獲することは禁止されています。
また、自分で罠を設置することは経験や技術が必要で正しく扱わなければ怪我をする恐れもあります。
寝ぐらとなった場所では糞尿で汚損している可能性も高いため、専門の業者に駆除を依頼することも検討するよ良いでしょう。